らぶらぶ。
あるところに、とても仲のよいふうふがおりました。
おっとは父おやのかたみの時計をとてもたいせつにしていました。
つまはとてもきれいなブロンドのかみがじまんでした。
あしたはふたりの結婚記念日。
おっとはつまのプレゼントとして――ブロンドにとてもにあう、すてきな髪飾りをみつけました。
でもお金がたりません。
そこで、おっとは大切なかたみの時計を売ってその髪飾りをかうことにしました。
いっぽうそのころ、つまはおっとへのプレゼントを考えていました。
おっとの時計には鎖がありません。鎖をプレゼントにしようと思いました。
だけどやっぱりお金がたりません。そこでつまは自慢のブロンドのかみを売って、鎖をかうことにしました。
おっとが家に帰ると、つまのすてきなブロンドはなくなっていました。
おっとが持っていた髪飾りを見つけると、つまの目から涙がこぼれ出ました。そして、こういいました。
「わたしの髪はね、とっても早く伸びるのよ」
でも、つまのかみは生えてきませんでした。だから、伸びることもありませんでした。
しばらくたってから、町で奇妙なうわさが流れ始めました。
それは、泣きながらかみの伸びる生首のお話でした。
――目から涙がこぼれ出ました。そして、こういいました。
「わたしの髪はね、とっても早く伸びるのよ。」
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